気紛れ日記

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管理人:竜胆 彩葉(りんどう さいは)


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イシス Lv.15~寄り道中 最長要注意警報発令~

新しい鍵を見付けたら、原点に戻って片っ端から宝箱を頂いていく。これがRPGの鉄則である。そうして、アリアハンから宝箱を漁っていき、イシスへと戻ってきた二人は、早速城の地下にある宝箱を探しに行った。
「坊や、罪状は何だ?」
「言うな。これも全ては世界の為だ」
「クックック、坊やに捕まった罪人の言い訳がそれになるな」
「……嫌なヤツだな…」
むくれるカイに笑みを誘われつつ、ソルは鍵の掛かった扉をあけて部屋に入り、宝箱を開けた。星降る腕輪を見付けた。
「私の眠りを覚ましたのはお前達か?」
『はい』or『いいえ』
骸骨が現れた。『はい』と返事を返し、ソルとカイは戦闘態勢に入った。ピラミッドでのミイラ男×4の12連戦は記憶に新しい。
「では、その宝箱の中身を取ったのもお前か?」
『はい』or『いいえ』
「だったらどうする?」
「お前は正直者だな。宜しい。どうせもう私には用の無いもの。お前達にくれてやろう。では…」
骸骨は消えていった。宝箱を蹴り飛ばし、ソルがフンと鼻を鳴らした。
「いいえと答えて、殴り倒してやれば良かったか…」
「あはは、余計な体力を使わなくて良かったじゃないか」
そうして地下から出ると、ソルは時間を潰して夜を待った。夜の城に何の用があるのか疑問に思いながらも、カイは勇者に従った。
夜の帳が降り、静まり返る城内を進み、玉座へやって来た。当然の如く、美しい女王は既に寝室に上がっている。
「……ソル…もしかして……?」
玉座の間から寝室に上がる扉は、魔法の鍵で開ける事が出来る。カイは嫌な予感がした。扉の前でニヤリと笑みを浮かべた勇者に、カイは柳眉を逆立てた。
「この馬鹿!戻るぞ!一体何を考えているんだ!!」
「夜の方がやり易いからな」
この言葉に飛び上がって驚き、カイは真っ赤になって男を扉から引き離そうとした。
「許さないぞ、ソル!この国の女王だぞ!もし、お前の国と諍いでも起きたら、どう責任を取るつもりだ!!」
真面目な青年がどういう考えに至っているのかに気付くと、ソルは口の端を上げて笑った。
「そんな大層な話にゃならねェよ。心配するな」
「ば、馬鹿!女性の寝室に上がる事自体が問題なんだ!早く帰ろう!」
ソルは慌てふためくカイの唇にそっと口づけると、驚いて動きを止めた彼との立ち位置を瞬時に入れ換えた。
「……あ」
その先は緊急脱出用の出口だった。
「クックック、俺を止めたきゃ急げよ」
勝ち誇った笑みを浮かべるソルに、罵声を浴びせながらカイが落ちて行った。
「アイツの脚は速ェからな…。急ぐか」
ソルは魔法の鍵を使って扉を開けると、女王の寝室へ上がって行った。
「何用かは知りませぬが、お引取り下さいませ。あらぬ噂が立ちますわ」
女王の傍に仕える女官の一人が厳しい口調で言ったが、女王に手で制されると、そっと男に道をあけた。寝台へと進むと、女王が艶やかな笑みを浮かべた。
「人目を忍んで私に会いに来てくれた事、嬉しく思いますわ。何もしてあげられませんが、あなたにささやかな贈り物を差し上げましょう。私のベッドの周りを調べてごらんなさい」
言葉通りベッドの周りを調べると、何やら小さい物が落ちている。ソルは祈りの指輪を手に入れた。ニヤリと笑みを浮かべる男に、女王はニッコリと笑みを深めたが、女官達はそんなやり取りを理解出来ずに慄いている。怯えて部屋の隅まで逃げて、体を震わせる者までいた。
「ソルッ!!」
そんな中に、カイが俊足を飛ばして駆け込んで来た。
「きゃーっ!また男よ!!」
「も、申し訳ございませんッ!すぐに退出致しますので、どうかご容赦下さい!!」
女官の悲鳴に我に返ったカイは、顔を真っ赤にして深々と頭を下げた。肌の露出の多い砂漠の国の女官達の寝間着は、カイにとっては過激なものだったのだ。そんな様子を見ていた女王がソルに視線を投げた。
「さぁ、もうおゆきなさい」
「有り難く頂いておく」
祈りの指輪を放り投げて掴み直すと、ソルはサッサと女王に背を向け、カイに向かって歩き出した。
「戻るぞ、坊や」
目のやり場に困っているカイの腕を引き、ソルは一直線に階段を下りて行くと、緊急用の出口から身を躍らせた。
「何も問題を起こしてないだろうな?」
「あぁ、誰かの所為でそんな時間も無かったしな」
「当たり前だ!お前のおかげでこっちは汗だくなんだぞ!!」
言葉通り彼の呼吸は乱れ、柔らかい金の髪が汗で頬に張り付いていた。全力疾走して来たのだろう。
「そうか。なら、綺麗に身体を洗ってやるよ」
町へ向かう途中で泉を見つけると、ソルはカイを連れて強引に進路を変えた。
「く、くすぐったい!馬鹿、腰を触るな!」
「クックック。さぁ、どうしてくれようか…」
「……え?」
腰を触る手が明確な動きをし、カイは身体を硬くしてソルを見上げた。
「俺と女王がいいと思ったら、それで成立する話だったんだ。それをお前は邪魔しに来たんだぜ」
「そ、そんな簡単な話じゃないだろう!?」
「ガキが、一夜だけのやり取りもあ……」
「そんなのないッ!!そんなの間違ってるッ!!!」
言葉を遮り、カイは鋭くソルを睨んだ。そんな彼の様子で、未だに勘違いをしているのだと確認すると、ソルはポケットから指輪を取り出した。
「…それは?」
「女王がくれた指輪だ」
「………ッ!!」
明らかにカイが動揺した。
「ッたく、お前のおかげでゆっくりと礼もせず仕舞いだ」
わざとらしく盛大に溜め息を吐くと、カイが傷付いたような表情を浮かべて俯いた。
「……ソルは女王の事が好きなのか?」
「頭のいい女だからな。嫌いじゃねェぜ」
「嫌いじゃないって事は、好きなのか?そ、その…夜を一緒にいたいと思うくらい…?」
「ハッ、分かりきった事を訊くんじゃねェ」
カイが口を閉ざした。わざわざソルが夜を待ったのだ。その為に行ったと知れる。
「サッサと服脱げよ。汗だくなんだろ。身体洗ってやるから……」
「一人で出来る!この馬鹿!!最低男!!!」
「何怒ってやがる。またガキの嫉妬か?」
「……ッ!!嫉妬なんて…っ」
服を脱ぎ捨て、カイが泉に飛び込んだ。水飛沫に目を細め、ソルはやり過ぎたかと苦笑を零して彼の後を追った。
「ついて来るな!」
「ッたく、…おらよ」
ムキになるカイの手を取り、ソルはその指に祈りの指輪をはめた。
「…?」
意味が分からず、カイは指輪と男の顔を交互に見やる。
「祈りの指輪。魔力を帯びた指輪で、指にはめて祈ると魔法力を回復出来るが、壊れてしまう事もある。貴重な道具だ。坊やは女王に礼も言わなかっただろ」
この説明に、カイの顔が見る見る真っ赤に染まっていった。やられた。ようやくその事に気付いたのだ。ニヤニヤと笑う男が憎らしい。
「ゆ、指輪の事を知っていたんだなッ!!」
「あぁ、落ちてる場所の記憶が曖昧だったんだ。だから、夜の方がやり易いと言っただろうが」
パクパクと口を動かし、カイは何も言えなかった。ソルはカイに宝の数を読ませると、辺りをつけて足元を良く調べていた。そうして隠してある宝物を見つける的中率は、盗賊の財宝発見の能力など必要ないくらい、かなり高いのだ。
「まだ坊やはレミラーマの呪文覚えてないだろ。文句言うな」
「意地悪ッ!!最低勇者ッ!!!ホントに嫌なヤツッ!!!」
「ククク、そんなに俺が好きか、坊や?」
「大ッッ嫌いだッ!!!!」
真っ赤になって動悸の激しくなっている胸を押さえているカイの手を掴み、ソルはそっと腕の中に抱き寄せた。逃げようとしない彼に目を細めて笑うと、男は触れるだけの口づけを落として優しく抱き締めた。


長ッ!!
最長要注意警報を発令して間違いは無かった…
ここまでを携帯の小さな画面で読んで頂いた方、ご苦労様でございました。有り難うございました。
しかし、意地悪ですねェ…旦那(汗)
いやぁ、実際ゲームの方も、どうしても昼間では指輪の所在が分からなかったのです。で、夜まで待って直接女王に聞いた方が早かったので、このやり取りを日記でも面白おかしく書かせて頂きました。
そのおかげで二人の関係が急接近しましたか……
またすぐに離れるんだろうけれどね…;;
ソルがやり手なのか、カイの頭が悪いのか……きっと後者(笑)
次は西のポルトガ!そして、東のダーマ神殿!!←バハラタはどうした…
喜べ、カイ!イベント素っ飛ばして、転職してやるぞッ!(笑)
MPが無駄に多いので、転職したら戦闘でバンバン使ってやりたいですvv

さて、拍手して下さった方、有り難うございました!
元気の源でございますvv
また元気をお分け頂けると、幸いでございます!

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