気紛れ日記

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管理人:竜胆 彩葉(りんどう さいは)


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マイラ Lv.?

ガライの家で銀の竪琴を手に入れた勇者一行は、リムルダールまで呪文で移動すると、船で北へ向かった。町の人の話すら聞かず、武器防具のチェックもしない。何故か強行に北上する勇者に、賢者が不満そうに口を尖らせた。
「どうして装備を整えないのですか?どうせ路銀を稼ぐのが面倒なのでしょう?」
「あぁ……まぁ、そうだな」
小さく苦笑する勇者の様子を図星だと見ると、カイは盛大に溜め息を吐いた。
「魔王まで近いようで遠いなぁ」
「だったら、魔導砲で城ごと木っ端微塵に……」
「はいはい、それは前にも聞きました。さ、先を急ぎましょう」
「そうかよ」
楽しそうに笑う勇者にゲンナリしつつ、それでもカイは油断をせず辺りを窺った。視界の悪い森の中に足を踏み入れたのだ。すると、地響きを上げてスカルゴンが三体現れた。邪悪な力によって生命を得たドラゴンの骸骨で、冷たい息や凍りつく息で攻撃してくる、大型モンスターである。
「行きますよ!」
鋼の鞭を振るい、カイが先手を取って攻撃を仕掛けた。だが、凍りつく息を立て続けに吐かれ、すぐにピンチが訪れた。カイを背後に下がらせ、ソルは稲妻の剣を構えた。
「眠りの杖を使え!眠らせれば安全だ!」
「はいっ!」
眠りの杖を掲げてスカルゴンを眠らせると、勇者に続いてカイも攻撃に出た。そうして、スカルゴンの群れをやっつけた。
「敵が強い……ソル、急ぐのは悪い事じゃないけど、これじゃ身が持たないよ」
「あぁ、そうだな。次の村でゆっくり休む。行くぞ」
「?はい」
どこか楽しそうな勇者の後について、カイは不思議そうに首を傾げた。

そうしてやって来たのはマイラの村。湯煙漂う、温泉の村である。だが、温泉から南に下ったところで妖精の笛を見つけると、ソルが立ち尽くしたまま動かなくなった。
「?どうしたんだ?」
「ここから先は坊やが動け」
「え?いいのか?村の人に話し掛けるぞ?途中で面倒って言わないか?」
「ククク、あぁ。好きにしろ」
勇者の承諾に、カイが嬉しそうに笑った。今までが人々を無視し過ぎているのだ。人々から情報を得て進むのが普通である。嬉しそうに先を歩き、カイは村人に話し掛けていった。
「もし妖精の笛があれば、石像にされたルビス様の呪いを解けるはずなのに……」
情報をメモると、カイはソルを見上げた。
「ルビス様って?」
「この世界を作った創造主みてェなもんだ」
「へぇ……、って、石像にされているのか?お前は知っていたのか?何故言わないんだ!」
「あ~、あ~、知らねェのは坊やだけだ」
「誰の所為だ!!」
しっかりと情報を集めて進んでいれば迷子になる事もないのにと、カイはムゥッと眉根を寄せて他の村人を探した。
「その昔、王者の剣は魔王により粉々に砕かれたと聞きます。しかし、その魔王ですら王者の剣を砕いてしまうのに、3年の年月を要したとか。いやはや、凄い剣もあったもんですね」
「……王者の剣って、ソルの……」
カイは愕然とした。勇者の装備の一つである王者の剣が既にこの世から失われてしまっていたのだ。唇を噛み、カイはソルを振り返った。
「どうしよう……ソルの武器が……」
「…」
男を見上げるカイの瞳に涙が浮かんだ。
「私が見付けるって約束したのに……」
俯いて立ち止まってしまったカイの顎に手を掛けて上を向かせると、
「しっかりしやがれ。諦めたらそこで終わりだろうが」
ソルはそっと触れるだけのキスを落とした。だが、カイは動けるような状態ではなかった。仕方が無いと、ソルはカイの手を取って歩き出した。そして、ある村人を見付けると彼の手を離してダッシュを掛けた。
「テメェ―――――――ッ!!!」
「ぎゃああああああッ!!すみません、見逃して下さい!!!」
勇者のあまりの剣幕に驚き、村人が脱兎の如く逃げだした。ソルは鋭く舌打ちすると、
「ドラゴンインストールッ!!」
一時的に全ての能力を上げて逃げる村人を捕まえると、カイの前に放り投げた。
「噂では王者の剣はオリハルコンと言うもので出来ていたそうです」
勇者に恐れ戦きながら、村人は悲しそうにしているカイに知っている事を話した。
「……え?今、何て……?」
「オリハルコンがあればこの村で何とかなります!だからどうか、命だけはッ!!」
言いながら村人が逃げて行ってしまった。ドムドーラの牧場で拾った石を取り出し、カイが顔を上げた。
「ソル、オリハルコンってこれの事じゃ……?」
「クックック…あぁ、そうだな」
「この村で何とかなるって……もしかして!」
ようやく動き出した賢者に、ソルはやれやれと嘆息しながら、それでも口元に笑みを浮かべてその後を追った。カイはまだ話し掛けていない村人を捜した。そして、ジパングからやって来た夫婦の話を聞き、
「道具屋のご主人はとても器用な人ですわ。そのままでは役に立たないものでも買い取って、細工をして売り出したりするのですよ」
道が繋がった。ソルを振り返ると、何も言わずに目を細めて穏やかに笑った。オリハルコンをわざわざ手渡しておき、この村で好きなように動くように指示したのは、勇者の武器防具を揃えると誓った自分の為だと、カイはこの時気付いた。そんな勇者の解り辛い優しさに触れる度に、カイの胸は温かくなった。
「よし、ジパングの主人がやっている道具屋へ行こう!」
「ククク、あぁ」
ようやく笑ったカイにつられて、ソルも笑った。

道具屋にやって来ると、早速カイはオリハルコンを取り出した。
「いらっしゃい。それはこの値で買い取ろう。どうだ?」
「は、はい!宜しくお願いします!!」
22500Gで売れた。途端に、カイが嬉しそうに笑った。当然だ。財布を握っている彼の懐が一気に温かくなったのだ。
「後は細工が終わるのを待つだけだな。あ、だからゆっくり休むって言ったのか?」
「あ?あぁ、そうだな。宿に泊まるか」
「うん、せっかく温泉もあるし、行ってみよう」
「ククク、あぁ」
楽しそうに笑う勇者の後を、カイは不思議そうに首を傾げながら追い駆けた。

かなり間が空いたから張り切って書いたのですが、ちょっと一気に書き過ぎましたかねー?
ようやく終了、マイラ編でした!
まだ少しやる事はありますが、とりあえず終了と言う事で…。
次は……て、予告するようなものでもないと思うのですが、一応ね;;
夜に入ります。
温存していましたよ、神様。そして、せっかく賜ったのだから使います、神様(笑)
上手く書けるかどうかは分かりませんが、全力で頑張ります!

さて、拍手して下さった方、有り難うございました!
いや本当に有り難うございます。日記もまともに書けず、放ったらかしな状態なのにも拘らず拍手して下さって、本当に有り難うございます。
二人旅…5月までに終わらせたかったのに、クリア出来そうにありませんね;;
うおおおおおぉっ!頑張らなければッ!
頑張ります!頑張れ、俺!!(笑)

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